自己満足的自伝小説『寮無料、送迎有り、、。』
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第1話 出発の朝
上記クリックで「第1話 出発の朝」に進めます。目次、左サイド中程にもございます。もしお時間よろしかったら、どうぞ〜。

2009年05月19日

14 バトル

2005年10月、ある日、快晴。
 
『今、ここで、そうやって、笑っている事さえ、奇跡です!!』
はあ?なんのこっちゃ?
主治医の先生は、なにか、ただただ驚きを隠せない様子だ。
『・・・え〜、症状だけで言えば「鉄血欠乏性貧血」血液が足りない、というより、同じ量の血液に対する血色素量、赤血球数が足りない。』
『はあ?』
『う〜ん、分りやすく言いますと〜濃度がかなり薄くなっており〜ひどい貧血状態っということですね〜。』
『貧血?、なあんだ、、。』
『いえ、あ〜のですね〜Hb検査の結果なんですが〜、正常値は男性で14,0〜18,0g/dl つまり、1デシリットル中に14,0〜18,0グラムの血色素量。女性でも12,0〜16,0g/dl のところ、雅路くん、君は正常値の1/3程の、、、6,0g/dlをも〜〜下回っているんですよ。』
『???、、、で〜?』
『これは、いわゆる〜無菌室に入って寝たきりになっている方とそう変わりない程の数値なんです〜。』
『うえ〜でも昨日も十何キロくらい走ってましたよ、ジョギング〜ゆっくりですが、。』
『!!!!!とんっっっでもない。それがもしホントなら、今、どちらにせよこうして生きっ!、、、。』
『いっ?、どちらにせよって?、なん、ですか〜?』
医者が本気で驚いてると心臓の方がヤバくなるっつうの!
『え〜と、、その前に、ご家族の方、もしいらっしゃってたら〜』
『母が来ています、が。』
『じゃ、ご一緒に、、、説明させていただいた方が、良ろしいかとおもいます、、。』
・・・

・・・
『大丈夫ですかお母さん〜しっかりお聞き下さいね〜。』
『、、は、はい。、、大丈夫、です、、けど、。』
母は嫌な予感を感じていた様子だ。
 先生は、ひと呼吸すると、オレにした説明を一通り繰り返す。そして、最後に付け加えた。
『これからお話しすることをよ〜く聞いてください。何を聞いても最後までちゃんとお聞き下さいね。よろしいですか?お母さん、、。』
『え、あ、は、はい』
『二通り考えられます〜まずは、まあ適切な治療で安静にしていれば問題なく、ただ、もう一方の可能性としては確率は非常に低いでしょうが〜こちらからまず、お話ししなければなりません。いいですか、お母さん?』
『、、は、はい、大丈夫です、、。』
『もし、もしもですよ、この症状の原因が、血液を作り出す機能に〜あるとすれば〜、ですが。』
『え??と、どういう、、。』
『現段階では急性骨髄性白血病の可能性を否定出来ません。え〜もしそうであるとしたら、、、今日〜、明日をも知れない状態〜。長くても数週間の命〜という可能性も〜〜あり得ます〜。』
『!?、、、ハ、、またまた、、ハハハ、(オレが?冗談?!)』
母の先生に向かう視線は、一気に凍り付く。
『ただ、ただし〜現段階で断定することも〜できません〜。というのは、、。』
 二十歳の頃、腹部に信じられない激痛が走りトイレで激しく下血し、のたうち回る。気を失いかけながら救急車でこの病院に運ばれた。特定疾患に指定されている潰瘍性大腸炎である事が判明したのはそのとき。月一回程の通院はこの頃からだ。また、その1、2年前、B型肝炎ウィルスキャリアであるというのも、好意で行った400cc献血の後日、書面で知らされた。オレの血は捨てられたという事と一緒に。ただ、この頃、目立った症状もなく、安定してた事もあり、半年以上通院をさぼっていた。油断してる間に肉眼では確認出来ない程度の下血がずっと続いていた可能性も高く、その場合、早急かつ比較的長期の入院と絶対安静が条件ではあるがそれでなんとかぎりぎり助かる、と。
『、、ですがそれでも絶対に、甘く見ないでくださいね、もう既に致死量に近い出血の後だと考えていいくらいなんですから。今日の、この後すぐ準備します。ですから必ず入院する事。じゃないと本当に危険です。少々鼻血が出ただけでも致命的かも知れなんです。』
 オレは思わず笑っていた。もう一度一通り聞いても「どっきり」ですかって感じだ。アタマでは分っていても、なんだかまだ現実としてよく理解出来ない様な変な気持ちで。とりあえず誰からも冷静には見えたんだろう。
でも内心では、、、。
『入院の前にちょっと、母と話したいのですが、、。』
『ええ、もちろん、ただ、必ず今日入院する様に。お願いしますね、お母さん。』
『は、、はい、、、。』
・・・
『加賀さ〜ん、お薬で〜す、、はい。は〜いお大事にどうぞ〜。』
調剤薬局のカウンター。特定疾患の受給者のオレは、無料だ。
 あの時。3年前のあの日。ホントはオレにも不安や迷いがあったんだ。「母と話したい」なんて言い出さなきゃ良かったんだ。すぐに入院してりゃ〜良かった。もう、もう忘れよう。過去のことだ。忘れるべきで、忘れたい事なんだ。
・・・・
 ロッカーから荷物を取り出し、また両手がいっぱいになる。仙台駅前ロータリーに実家の車が見えた。母が運転席から降りて来て手を振っている。弟とその彼女も降りて来た。
『ただいま〜〜、ほら〜、お土産〜母さんトランク開けて〜』
『うわ〜いっぱいね〜すご〜い。いいのに〜』
『いいんだよ、母さん。』
『な、兄貴〜、カラオケいこうぜ、久しぶりに〜。』
『うおっしゃ〜いいね〜〜。』
どんちゃん騒ぎ、途中から仕事を終えた親父も乱入。だがオレも弟も、カラオケでは酒はやらない。なんせバトル、本気モード。実家では、ごちそうと酒が出迎えた。昔撮った二人の練習風景やライブ活動のビデオを弟の彼女に観せて、失敗談と自慢話で華を咲かす。一人一人に土産を渡した。
休み中。二人の子供のいる妹夫婦の家にも行き、みんなにお土産。子供達も喜んでくれた。夏の10日間は、あっという間だった。心から幸せで楽しい一時だった。
・・・
明日から、仕事だ。また〜がんばるか。




この記事へのコメント
 かなりきつい出来事ですね。失礼ながら、そんなとき、(天の声というのか)インスピレーションはかなりふってきませんでした?
Posted by 狼皮のスイーツマン at 2009年05月19日 19:44
それって・・もう大丈夫なんですか?
お母さんは、そりゃ心配だったでしょう〜
Posted by ニキティキ at 2009年05月19日 21:49
RE : 狼皮のスイーツマン様。
インスピレーションが溢れるのは入院してからだったような覚えがありますね〜。
(死もあり得ると受け入れた後)
この時は思考回路がまっぷたつに分かれた様な、自分のなかで人格が善と悪の二人になった様な気持ちでした。かな〜。
Posted by みやびん at 2009年05月21日 12:34
RE : ニキティキ様。
今はもう大丈夫ですね。具合悪くなる事もかなり減りましたし、命の危険は全然ないですね。いつも先生を驚かしていますよ、最近では、なにかと検査の度に、よい結果が出るので、、(笑)  健康に気をつけている事も多少ありますが、シビアに気にする程でもないです。先生によると精神力や、もとからの生命力、体力がかなり強い。のだそうで〜ちょっとうれしい〜ナハハ。
Posted by みやびん at 2009年05月21日 12:48
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